唐辛子ソース2本だけあります


 タイに行った時に、ナムプラー工場とナムプリック工場を見学したいと友達に話したら、滞バンコク2日目に2つの工場見学を設定しておいてくれていました。ただし内容は勝手に変更されていて、米工場とソースの工場。知り合いがやっているから、という理由でした。米工場に寄った後で、ソース作りの現場へ。それがこの写真です。田舎町の教会の脇に住んでいるクリスチャンのおばあさんが1人で作っているもので、唐辛子とニンニク等を仕込んだばかりの甕を見て、出来上がった甕(写真)を見て、唐辛子を砕く石臼を見ておしまい。結局このおばあさんは、地元では人気のある自分のブランドソース作りの設備(といっても甕ですが)も一緒に引き受けてくれる人を探しているようでした。連れて行ってくれた友人もクリスチャンですから、教会で知り合って、協力したいとのこと。
 そっちの協力はできませんので、荷物の増えるのを覚悟で小さいビンの6本セットを購入しました。で、このソースをご希望の方に差し上げますので、もしもバーン・チェリーにいらっしゃって、こういうソースがお好きな方は、マスターに「ソース下さい」とお伝え下さい。ただし8月11日から。しかもたったの2本しか残っていませんのでお2人のみ。半端ですみません。味ですが、辛い中に甘みもあって結構濃厚、というか、しつこ目です。お好みによって春巻きや焼き鳥、焼肉のソースにいいかと思います。「メー・バー(バーお母さん)」というブランド。わざわざいらしていただいて終わっていたら申し訳ないですから、ついでの時に、ということでお願いします。2本しかないので…すみませんがご了承のほどお願いします。   


2009年08月10日 Posted by namfon at 11:31Comments(0)バーン・チェリー

タイのアルコール飲料

夏こそタイ料理推奨ということでバシバシ紹介していく予定が、1か月もあいてしまってすっかり秋です。来夏をお楽しみに…なんて情けないことになって残念。さて、和食だったらちょっと紅葉をあしらう粋な演出がぴったりの季節ですが、タイの今頃は雨季の最後で洪水が一番心配な時です。チェリーのマスターの実家は米農家なのに、その米が収穫直前の大雨で水没、全滅してしまったそうで大打撃です。地震がないことを始め(チェンマイのホテルで揺れた経験はありますが)タイは自然災害の相対的には少ない国ですが、洪水の被害が全くないという年はまずないです。
 今回はチェリーのお酒の紹介です。左から、発売からまだ1、2年の、多分輸出向けかと思われるタイの米の焼酎。業者からお試しが送られてきて味見をしたらいっぺんで気に入り即導入決定。キリッとした味わいでクセがなくてなかなかいけます。次がタイワイン。去年はこのワイナリーを訪問する手はずを整えてタイに行ったのに日程調整ができなくなって断念。来年は見学のご報告をしてみたいものです。品種はシラー。こちらも割合とあっさりで、スパイシーなタイ料理と合います。そしてお馴染みのビール2種類はシンハとチャーン。以前はシンハがタイビールの代名詞みたいに市場を席捲していましたが、後発のチャーンもがんばっているみたいです。チェリーでは五分五分くらいで人気を分け合っています。タイ人でタイビールを注文する人はいなくてもっぱら日本のビールなのが面白いです。あー、メコンウイスキーを入れるのを忘れてました。お店でどうぞ。  


2008年10月25日 Posted by namfon at 22:03Comments(3)バーン・チェリー

賄い料理にしておくにはもったいない

週に2回の更新を目指していたのにこんなにご無沙汰してしまいました。こんなはずじゃなかったんですが、仕事が珍しく忙しくて更新の余裕がありませんでした。時間がたってもバーン・チェリーのメニューは変わり映えしないんですよね。季節のメニューを加えるとか、スタッフが一時帰国のタイから戻るとたいていいろいろなお土産があるのですから、それを使って1日限りのスペシャルメニューを提供するとか、何か工夫すればいいのに、と私は思うのですが、経営者じゃないし…みたいな。でも言い訳させてもらうと、メニューにないものもしょっちゅう作っているのです。写真もそうで、こちらขนมจีน(カノム・ジン)です。カノムはお菓子、ジンは中国なので直訳すると中国のお菓子という意味。タイだと路上料理の定番です。テーブルと椅子がなくても、そのへんにちょっと腰掛けて食べたり、田舎の市場の食堂なんかにも必ずあります。簡単に言うと米の細麺にスープをかけて生野菜をたっぷり載せて食べるもの。
 かけ汁の種類はいろいろでグリーンカレーをかけてもいいんですが、私は魚をつぶしてกระชาย(グラチャーイ)というショウガみたいな香辛料をたっぷり入れたスパイシーなのが一番好きです。タイ人が集まるパーティーでもたいていカノム・ジンは用意されます。なぜかというと、日本でいう細く長く生きると同じ発想で、おめでたい時の料理だからです。麺を日本のソーメンで代用しても全然問題ないですから作りやすいんですね。多めに作って友達に分けてもいいので、それぞれ特徴あるカノム・ジンをおすそ分けしていただくことはよくあります。チェリーでもグループで予約のある時などお作りしていますよ。生のモヤシとバジルとキャベツをたくさん載せてお召し上がり下さい。  


2008年09月26日 Posted by namfon at 22:10Comments(9)バーン・チェリー

唐辛子10本入りのバジル炒め

写真は甘いลำไย(ラムヤイ)ですが今回の話題はフルーツではなくて、辛味についてです。辛さは調節自由だということは再三お伝えしている通りなのですが、この自由が難しいことは言うまでもありません。「辛いの大好きだから辛~くして」と言われて、チェリーの基準で本気で辛くしたら手がつけられないことになったこともあり、難しいものだと思いました。反対に「辛いのは苦手」と日頃から言っている割には、何を出しても平気で食べる人がいて、それは自己認識にズレがあるでしょう、とおせっかいながら申し述べたくなります。
 つい先日のこと。「辛い料理で肉じゃないものを」と相談された方がいらっしゃいましたので、シーフードのยำ(ヤム)=酸味と辛味の強めの和え物をお勧めしました。満足気なご様子はなく、辛さが足りないよう。「もっと辛いのを」と言われたので、エビのバジル炒めをお勧めしてコックさんには「さっきのヤムは辛くないそうだから、遠慮しないでうんと辛くて大丈夫」と通しました。店内に唐辛子の匂いが漏れて咳き込む人も。見るからに辛そうなのができました。コックさんが「これを食べるのは日本人?」とびっくりしています。聞くと唐辛子を10本入れたそう。様子をうかがっていたら冷静に召し上がってらっしゃいました。タイの南部に行った時に唐辛子、それもタカノツメの中にちょっと肉があるようなのを出されて唇も胃も震えたことがありましたが、あれを再現したくなりました。タイ料理店としては、そういう方ですと、さらに作りがいがあるというもの。辛さのレベルについては、できれば唐辛子の本数でご注文いただけるといいんですが、でも唐辛子の種類によってレベルが違うので、それも難しいですね。そこまでお客様に求めるようなことはありませんのでご心配なく。  


2008年08月20日 Posted by namfon at 22:26Comments(0)バーン・チェリー

タイスキをなつかしんで1人用

今週土曜日(9日)の朝9時半~のabnの番組の中でバーン・チェリーが出るそうです。撮影の様子をコックさんに聞いたら「ソムタムにタイ人だったら唐辛子をいくつ入れるかと言われたから、9個か10個で作って食べたらびっくりされた」とか。タイ人だったら皆が9個も10個も唐辛子入れるってわけじゃありませんけどコックさんもなかなか役者…?。ちなみにチェリーでは「辛くしないで」で1個。フツウで2個か3個ってところです。いずれにしろタイ料理はお仕着せではなくて、食べる人の好みに合わせて作り、最後のキメは調味料セットから自分でご自由に味付けして下さい、という発想なので、何か足すことをお店への冒涜であるなんて思っていただく必要は全くありません。
 今回の写真はสุกี้(スキー)です。滑る方じゃなくて、日本のスキヤキのスキらしいのですが、似ていません。通常「タイスキ」というと日本で言うところの鍋なのですが、それを簡略化して1人で食べられる1品にしたのがこれで、バンコクではランチによく食べました。たくさんの野菜とはるさめが入って適度にお腹は膨れてヘルシー。メニューにはないのですが、スープもので重たくなくて、軽すぎず、という時にお勧めすると気に入って下さる方が多いです。飲んだ後にもいいですね。辛目のタレをお好みで入れてどうぞ。冬にフルバージョンのタイスキをメニューに加えて卓上ガスまで用意したことがあるのですが失敗でした。お客さんが多くないと材料の種類が多くて無駄になってやり切れません。素材が豊富で必ず自分の好みがあるタイスキ、なつかしいです。  


2008年08月06日 Posted by namfon at 10:40Comments(0)バーン・チェリー

食の好みで将来を占えるか

 もうずっと前になりますが、ランチタイムに1人でバーン・チェリーを訪れた男性が、お料理をとっても気に入って下さって「次は彼女を連れて来ます」と言って、当日の夜に早速カップルでいらっしゃいました。2人でカウンターに座ったのですが、彼女の方はその時点から浮かない気配を発しています。聞けば、辛いのも香草も苦手とのこと。辛さについては全く問題ありません、香草だって…問題ないと思ってタイのラーメンをお勧めしました。これだったらクセもないしあっさりで嫌う理由はないだろう、とその時は思っていたんです。実際、ラーメンを食べて気に入らない方は少ないんですが、でも、そういえばこの間は「ラーメンにセロリが入っている」と騒いでいた方もいらっしゃいましたっけ。
 少し味をみた彼女は、それっきり食べませんでした。困惑気味の彼。どうやら、スープストックを取るのに使う香草にも敏感で苦手なようでした。なるほど…当方も勉強になります。味の好みって本当に不思議ですね。私の友人にはチャーハンにニンニクを入れない人もいます。ニンニクを食べると汗が出るとか。ニンニクは常食の私には考えられない。もちろんタイ料理には欠かせない素材です。辛いのが苦手という方にタイのおかゆを勧めて失敗だったこともあります。なぜならば最後にコショウを振ったから。コショウが辛いもののうちに入るって…知りませんでした。コショウなしで出したら「美味しい」と食べてくれて良かったですが。なお、先のカップルは男性の方が彼女に気遣いするような感じでじきにお帰りになりました。味の嗜好って理屈じゃないですから、一緒に暮らして食生活を楽しむのに似ている方がいいのか、かけ離れているからこその楽しみがあるのか、お2人のその後が気になっています。
  


2008年07月19日 Posted by namfon at 10:32Comments(2)バーン・チェリー

店名の意味

 バーン・チェリーのタイ語表記はบ้านเชอร๊รี่です。バーンは家の意味、チェリーはさくらんぼのチェリー。つまりチェリーの家。タイ語風に発音するとチェリィで“リィ”を強くします。日本語だとチェが強くなりますが、その逆ですね。たまに意味を尋ねる方がいます。説明を求められるのは大歓迎で、嬉しくてついつい必要以上に長々しい説明をし始めてから抑えることになります。タイのレストランの名前にはバーンがよく使われます。日本でもお母さんの味とかママ家とか、ありそう。で、父家とか父さんの味はどうかなと考えると、ちょっと思い付かないですよね。でもバンコクだと“お父さんの家”という有名なレストランもありますから機会があったらお試し下さい。
 このお店の先代がチェリーさんというニックネームを持つタイ人女性でした。現オーナーが引き継いだ時に、店名を変えて看板や諸々を変えるとその分の投資が必要で、ひいては価格にその分を反映せざるを得ないということで、そのままの名前を受け継いで今に至っているわけなのです。タイ料理を日常的に楽しんでいただきたくて、価格は最大限リーズナブルに設定しています。実を取りたい方に対しては自信をもってお勧めしますが、雰囲気重視だったら、もっとふさわしい店があるかもしれません。ニーズに合わせて選べるのが何よりです。そこまでタイ料理が普及することを願っています。


  


2008年07月12日 Posted by namfon at 01:03Comments(2)バーン・チェリー