10日の旅で3人の日本経験者に会う

 タイを旅していると「日本に行っていた」とか「日本に住んでいる」という人に結構会います。そういえば昔、バンコクに住んでいた時、ランチによく通っていた職場付近のインド料理の大衆食堂で「日本に行ってたんだ」というパキスタン人や中東の男性に話しかけられることがあって「日本に旅行に行くなんてお金持ちなんだな、そうも見えないけど…」などと不思議に思ったのですが、後になって考えると、当時が日本への出稼ぎのピークで、母国への帰り道にバンコクに寄っていたわけです。
 今回はタイのノンカイからラオスのビエンチャンに行く定期バスのターミナルで「一緒にタクシーに乗りましょう」とタイ人女性に声をかけられました。日本在住で、遊びに来たということ。ラオスから戻ってタイの田舎町でトクトクに乗っていたら、後ろから来たトクトクの運転手が「日本人かい、僕も日本にいたんだあああ」と大きな声で話しかけて来ました。次は別の田舎町からラオスのパクセーへの国際バスに乗って国境でパスポートチェックを受ける時。「日本人と結婚していたけど離婚して戻って、ラオスにビジネスチャンスがあるからと友達から聞いてタイマッサージ店を経営している」というタイ人女性。パクセーで食事に誘ったら「そんな無駄使いしない方がいいよ、ウチで食べて」とごちそうになったのが写真のランチです。ソムタムとタイの東北地方のソーセージと缶詰の魚ともち米。その彼女のお父さんが「タイ語のできる日本人だああ」と出入りのラオス人に片っ端から声かけていましたが、彼はラオス語ができないのでちょっとストレスためているようでした。  


2009年07月25日 Posted by namfon at 17:53Comments(0)タイの旅

唐辛子抜きにタイ料理は語れない

 注文を受けてから作るので、辛さの調整は自由です、とはいえ、やっぱり辛い料理は辛くしないと気の抜けた味になってしまって残念なので、辛いのが苦手な方はもともと辛くないのをお勧めしたいものです。タイ料理の辛さの素は何ですか、と、たまに聞かれることがありますが、それは唐辛子です。ストレートに唐辛子の味で勝負する点では、タイ料理が最たるものではないでしょうか。
 写真はバンコクの市場の様子です。唐辛子の種類も多々ありまして、用途に応じて使い分けます。例えば有名な「グリーンカレー」。こちらはグリーンの唐辛子を使います。グリーンほど有名ではないようですが、私はこっちの方が好きな「レッド・カレー」は赤い唐辛子を使うのでこの名前。激辛で知られる小さな唐辛子「プリック・キー・ヌウ」は、日本語にすると「ネズミの糞の唐辛子」です。キーが糞で、良くない意味の熟語用に大活躍です。キー・ニャオは「ケチ」、キー・ガオは「寂しがりや」、キー・マオは「酔っ払い」、キー・ゴーホックは「嘘つき」、その他いろいろありますね。  


2009年07月23日 Posted by namfon at 23:51Comments(2)食材の話題

料理の注文に使えるタイ語

 料理関係のタイ語を少しずつお伝えするのもこのブログの目的なのですが、強力なウイルスに感染して修理に出して以来、タイ語のフォントがきれいに行方不明。それですっかり意気消沈。買ってくるのもバカらしいのでカタカナでいくことにします。タイ語の名前そのままで知られている食材といえばパクチーが代表でしょうか。こちらは人によって好き嫌いが分かれるものの代表でもあるようで、私の知り合いには、バンコクで暮らした50年以上の期間、外食に際してはずーっと「パクチーを入れないで!」を言い続けた日本人女性がいます。タイ旅行の準備としてこのフレーズが絶対に必要という方は「マイ サイ パクチー」を覚えておくと大丈夫です。
 「マイ」は∧という声調なので、毎度のマイではなくて迷子のマイ。形容詞や動詞の前について否定する機能をもつ働き者です。となるとご想像の通り「サイ」は「入れる」です。マイサイをセットで覚えておくといろいろ便利です。甘味が苦手な私はタイではいつも「マイサイ砂糖、マイサイ味の素」と注文するので、時には「じゃあ、何を入れろっていうんだ」と文句を言われたりもしてましたが。あと、辛いのが嫌なら「マイ ペッ(≒辛い)」、「激辛にしてくれ」は「ペッ マーク(≒うんと)」です。そういえばチェリーのお客さんですと逆に「パクチーをたくさん入れて」とリクエストする方が多い。これは「サイ パクチー ユッ(≒たくさん)」です。通じるかな、お試し下さい。  


2009年07月20日 Posted by namfon at 18:56Comments(10)タイ語も楽しい

メコン川の魚を炭火焼きでラオビールと

 沈もうとする夕陽の色を映すメコン川に子どもたちが小さなボートを漕ぎ出す光景も、それを見ながら川辺のレストランで飲んだラオビールの味も忘れられず、でもいつの間にか10数年も過ぎてしまいました。日本に戻って友達にそのメコン川の様子を話すと「じゃ、見に行こう」ということになって、友人たちと珍しくグループ旅行をしました。バンコクでレンタカーを借りてラオスとの国境を目指して東北地方を移動。メコン川の国境を越える予定でいたのに、現地に着いたら「選挙だから国境は閉めている」と言われてしまいました。しょうがなくタイ側から出ているボートに乗って夕陽を仰いだのですが、ラオス側からの色にはかないませんでした。
 あれから10年以上。今回はラオスに入ることができました。でも乾季のせいか、メコンの水量はボートを出すには貧弱。その後、中国のダムのせいで下流のタイ・ラオスが影響を受けているというニュースを聞きました。あの頃の川辺のレストランも様変わり。東南アジアの国々におけるこれだけの期間のもつ意味は、先進国と同じであるはずがない。そりゃあ、分っているけど…。あの頃、雑貨屋の棚にあった瓶入りラオビールは容量が違っていたりだったけど今回は均一でした。でもメコンの魚は店頭の炭火で焼かれていて、大変美味でした。すでに、また行きたくなっています。  


2009年07月17日 Posted by namfon at 23:44Comments(0)タイの旅

パクブンが育っています

 目指すは自家栽培野菜とハーブをふんだんに使うレストランですが、今のところは料理するので手一杯のチェリーです。でも自家栽培並みに利用できる畑はありまして、写真はそのごく一部分、パクブン(空芯菜)の若芽。信州在住のタイ人女性ですと農家出身者が多く、その上日本人配偶者が田畑の持ち主が多い、というわけで、タイ米はムリにしてもタイの野菜やハーブの栽培者は多いのです。タイでは「チュアイ・カン(助け合い)」という言葉をよく使いますが、その精神で、栽培のタイ人と連携して、チェリーでも日によっては(すなわち収穫日)朝採り野菜やハーブを提供しています。
 空芯菜は日本でも普通に栽培されるようになっているようで、夏場は市場に出回りますね。タイ料理の代表は、唐辛子とニンニクをふんだんに使って炒める「パクブン・ファイデーン(炎の空芯菜)」。ごくごく簡単でビタミン豊富な料理ですから夏バテ防止用にも作ってみて下さい。タイではスープに入れたりと、日常的に利用する野菜です。葉っぱの長い写真のような種類は畑栽培に適していますが、私の好みは湿地帯に自生する葉っぱの小さな雑草タイプ。山菜のようなほのかな苦味があって、辛い料理と一緒の生食に適しています。この種類は日本で栽培されていないようなのが残念です。もっとも自分で作ってみるべきでしょうか。  


2009年07月13日 Posted by namfon at 23:25Comments(2)食材の話題

タイ料理の音はポクポク

 料理の構成要素としては音も大切です。「お母さんが朝ご飯を作るトントンという音で目覚めた。」なんてのはお袋の味エッセイの出だしにありそうですが、タイ料理だったらどんな音かと考えるとやっぱり「ポクポク」が浮かびます。トントンがまな板と包丁なら、ポクポクはすり鉢に似た形状の「クロック」とすりこぎみたいな「サーク」が奏でる音で、これなしにタイ料理は始まりません。家庭料理にタイ料理を取り入れたいと思われたらこちらを揃えておくと便利です。
 タイ料理の準備としては、ニンニクと唐辛子をこのクロックに入れて叩き潰すのが第一段階です。調味料を切るのではなくて叩き潰すわけです。ポクポクしたものをフライパンや鍋に移して本調理にかかるものも多いですが、クロックで全部間に合ってしまうものも結構あります。日本では「辛みそ」とか「ディップ」とか呼ばれているらしい、日本料理における味噌汁並みの日常食で、いろいろな食材を混ぜて野菜や魚につけて食べる「ナムプリック」はその代表。これこそ家庭の味の象徴だったのに、今ではスーパーマーケットにいくと多彩なナムプリックが並んでいますけど。それから青パパイヤのサラダの「ソムタム」もクロックオンリー料理。ソムタムの食材は多様化していて、以前にもご紹介しましたが、今の季節ならキュウリのソムタムがお勧めです。そういえば英語のつもりなのか何なのか、タイの外国人に向っては、ソムタムのことを「パパイヤ・ポクポク」とも呼んでました。  


2009年07月12日 Posted by namfon at 14:26Comments(2)自分で作るタイ料理

カラフルな米が日本でも流行るか?

 車の中でラジオを聴いていたら「野菜の色を着色料にする」という内容の話題が登場しました。それで、この間バンコクの高級デパ地下で見た光景を思い出しました。滞在最終日、空港に向かう直前に自家用や土産物を買うために行ったところが、品揃えのあまりの多彩ぶり、商品開発の面白さに「次回は半日はここで物色しよう」と決めたのですが、特に目立っていたのが米売り場でした。透明な筒にオレンジや紫やグリーンのカラフルな米を入れて並べるディスプレイが目を引きます。残念ながら撮影は禁止。この毒々しい着色料はいかにもタイだなあ、と思ってよく見ると、野菜の色を使っているとの説明があります。
 なるほど!どうして日本にはないのだろう、あるいはもうあるのかな、と思って、試しにひとつ購入してきたのが写真のオレンジ色の米で、着色はニンジンで。ちゃんと小さな袋入りが用意してあるのは、さすがに観光客も多いデパートの工夫。何種類も欲しかったのですが、荷物の量も限界を超えていたため、ニンジンのみにしました。ちなみにラジオではその後、野菜で米に色をつけるという話をしていました。どっちが先なのか。友人が炊いてみたところ「色は落ちゃった」ということです。バーン・チェリーで試してみますか…。  


2009年07月02日 Posted by namfon at 22:44Comments(0)食材の話題